こんにちは、加藤です。今日もお邪魔するね。
今日は、子どもの絵から才能・能力、そして適性についてお話するね。
よく、保育士さんやお母さんたちから、
「子どもがこんな絵を描いたけど、異常じゃないでしょうか?」という質問を受けるよ。親や教師にとって、子どもが普通かどうか…ということが重大な関心事のようだね。でもね、ほとんどの場合、子どもに問題はないんだよ。そう考える不安な大人の方に問題があるっていつも思うよ。
どの子もその子なりの個性があり、時として「強烈」とか「変」と思うこともあるかもしれないけど、むしろ、短所と思われるところに焦点をあてるより、その子の良いところを信じて、伸ばしてあげると、それだけで子どもは生き生きと自信を持ってくるよ。これが、私の長年の経験。そして、今回は、絵から子どもの才能・能力・適性をどのように見いだすか、そして、どこを伸ばしてあげるとよいかを見ていくね。
その前に、こどもの絵には、大きく3タイプあるよ。「概念や形態の子ども」、「ファンタジーの子ども」、「運動の子ども」だね。
さてさて、まずは就学前の子どもたちの絵だよ。この頃は、まだ絵に対する固定した概念がないから自由に表現してくれるので、子どもの特徴がよく見えるね。

1
まず、1枚目の絵。典型的な「運動の子ども」だね。もちろん男の子だよ。身体を動かしながら、時には声も発して、ガンダムとの戦いの絵を描いている。どこが絵の始まりで、どこが終わりかわかんないけど、線がすごくのびのびしていて自由な感じでしょ。生き生きと表現力にも溢れている。この自由さを認め、ほめてあげるとこの子は伸びていくね。自分を表現するプレゼンテーションはバツグン。反応や状況に応じて的確に対応できる行動力も持っている。適性については、営業やスポーツ関係の仕事が向いているね。

2
2枚目の絵は「形態の子ども」、男の子だよ。他に画材があるのに、鉛筆で描いている。画用紙に小さく描かれているけど、こだわりの世界があるのがわかるかな? お城は、自分が小さくても一国一城の主であることを表し、一点集中、興味のあることだけ追求するタイプだね…プライドもしっかり持っている子だよ。
才能や能力を伸ばすには、自分が執着している趣味があるので、それを徹底的に与えて、伸ばしてあげるといいよ。そして話も聞いてあげてね。「すごいね」とほめてあげることが、彼の自信につながっていくよ。
そして、そんな彼に向いているのは、細かい描き方から、研究者や学者。どちらかというと医学・理工科系だね。また、文系だとすると、法律やIT関係も向いているね。

3
3枚目は、男の子の絵で、「ファンタジーの子ども」だね。夢のある世界を持っている子だね。自分なりの物語や感性、感覚、表現力を持っているよ。このタイプの子どもは、自分の感性やグローバルな視点、芸術的なセンスを磨くのをサポートし、見守ってあげる必要があるよ。特技を生かして、手に職をつけたり…。そして、みんなと違った感性だとしても、親や教師は、彼の信念と強さを信じてあげることが大切! 適性としては、芸術家向きだね。ただ、理解者がいるかいないかで、「天才」と呼ばれたり、誤解されたりすることがあるかもしれないね。

4
4枚目の絵は、女の子の絵で、「形態の子ども」だね。右下にうんちが描かれているし、本人の顔は怒っているよね。ストレートで正直な子だね。よい感性を持っているし、正義感も強い。
親は、子どもが他の子どもと違っていたりすると、「なんで同じようにできないの」とか、「なんで怒っているの」と責めることがあるけど、親からこう言われると子どもは委縮して、「自分はダメ」と自信を失ってしまう。このタイプの子を伸ばしていくには、子どもの純粋性や感性、素直さを認めてほめてあげること、そして子どもの協力者になってあげることが必要だよ。
そして、適性は、介護、福祉、セラピスト、心理に関わる仕事に向いているかも。また、教育者や法律関係。人と関わる仕事がいいね。
次は、小学校低学年の絵だよ。

1
1枚目の絵は、「運動の子ども」と「形態の子ども」が両方入っている。男の子だよ。状況判断のできる頭のいい子。例えば、中央のサメ型のロケットから攻撃性や怒りが、上部に描かれた雪だるまから、言うことを聞くよい子の役割が、右下のたくさん人の乗ったロケットから対人関係で調和を取り共同作業ができる協調性が見えるね。全体のカラフルな色彩から、豊かな感性や自由な表現力も伺える。
ただ、心の中で、自信のなさと自信が同居しており、人知れず味方や理解者を探しているところがあるよ。だからこのタイプの子を伸ばしていくには、親や教師はそれを察して愛情の枠を作ってあげるといいね。そうすると、本来の自分が安心して、素直に表現できるようになるね。
適性としては、このタイプは、何でも簡単にできるけど、深く探求したり、持続することは苦手。責任者になるより、ナンバー2タイプだね。

2
2枚目は、「形態の子ども」の絵で、男の子だよ。恐竜を描いているけど、どこかひょうきんで暖かな絵でしょ? この子のやさしさや暖かさが伝わってくるね。この子を伸ばすには、人を大切にできるところをほめてあげるといいよ。対人関係もよく、友だちにも信頼されるタイプだよ。ただ、我慢してため込んでしまうタイプなので、本心はなかなか出せない。だから、親や先生はよくお話を聞いてあげてね。
この子の適性は、典型的な公務員やサラリーマン・タイプ。白抜きの草食恐竜から、上司の前では、従順で何でもそつなくこなす。だけど、ギザギザの歯や背中から、飲み屋では部下と上司のグチを言って不満や攻撃性を発散するのが、今から見えるね(笑)

3
3枚目は女の子の絵で、「形態の子ども」だよ。しっかりした絵だね。自分を中心に堂々と描いている。リーダーシップを取れるしっかり者。ただ反面、ブルーのエプロンから、さみしさをお腹に隠しているように見えるね。このタイプの子どもを伸ばすには、親や教師は、言葉にすることのない甘えや弱さを見ていてあげる必要があるよ。まかせ過ぎないように注意してね!
適性については、全体を統括するコーディネイターの仕事が向いている。また、家庭に入っても、誰とでも明るく如才なく対応できる賢婦人になるね。お姑さんの評価も、「よくできた嫁」、間違いなし(笑)。仕事と家庭の両立もOK。

4
4枚目の絵も女の子で、「形態の子」だよ。色は、赤や黄色やオレンジがほとんだね。目立ちたい、認められたいとの思いが強いね。そして、感性を表す葉っぱがはらはら散っている。お山の上の太陽は、目立ちたがり屋。この子の適性は、ズバリ! 女優やモデル、歌手など、人の前に立つことが一番うれしい! と感じるタイプだよ。
ただ、実際に芸能系をめざすとき、もともと上昇志向の子なので、「もっともっと」と強いると、苦しくなっちゃうかも。それより、この子が伸びるためには、焦らないこと、を伝えてあげてね。できていることを喜べるように、「すごいよくできるね。よかったね、今のままでいいんだよ」って認めてあげられるといいね。
今日はここまでね。
わかりやすかったかな?
もっと詳しく知りたい人は、
「
アートセラピー・インストラクター・コース」、
「
アートセラピスト養成講座」、
「
こどもアートセラピー」でね。
*なお、一つお断り。絵からの判定は、実際は一人の子が描いた複数枚の絵から総合的に判断しています。今回は、わかりやすいように、才能・能力・適性がよく表れている絵を、一人1枚ピックアップしています。1枚の絵だけで判定するには注意を要するので、誤解のないようにお断りしておきます。
それでは、また
愛を込めて