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オーロラ・シャクティ

Author:オーロラ・シャクティ
オーロラ・エナジー日記にようこそ!
瞑想と家族を愛し、セラピストとして豊かな経験を持つBodhini(ボディーニ)と、その仲間 Jnana(ニャーナ)の日々の出来事です。


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東北関東大震災から3週間が経とうとしています。
被災したみなさまには心よりお見舞い申し上げます。
オーロラにもさまざまな情報がもたらされています。
アートセラピーを通して、心のケアに貢献すべく、
これからブログで情報発信をしていきます! 

とりわけ、絵を通して子どもの心のケアに携わる方々
―親・教師・ボランティアetc―にお役だてできれば
うれしいです。そしてまた、子どもの心のケアは、
被災地だけではありません。余震や情報・風評に
より不安を感じている子どもたちもいます。
こうした子どもたちも含め、今回は、
震災後比較的早い時期のアートセラピーについて
ご紹介します。


★アートセラピー(絵画療法)とは?
震災後、子どもは恐怖や不安を身体や感情にため込みやすい傾向があります。このため、言語化やカウンセリングがむずかしいのです。アートセラピーの目的の一つは、言語化しにくい子どもたちの気持ちを絵によって発散・浄化し、表現のパイプを開いてあげることにあります。ただし、アートセラピーを行うについては、子どもの心の準備性とタイミングを見る必要があります。ただ、絵を描かせればよいというものではありません。ましてや、「地震や津波の絵を描いて」と指示するのはもってのほかです。よけい心の傷を深めてしまうことにもなりかねません。


★アートセラピー以前に大切にしてほしいこと!
特に、被災された子どもを持つ親御さんにお願いです。お母さんは、お子さんを抱きしめ、寄り添い、一緒にいてあげてください。子どもは一時的に、不安がって眠れない、恐がる、おびえる、夜泣きする、おねしょをする、赤ちゃん返り(退行)等する場合があります。これは、子どもが災害を乗り越えるための必要な反応が起こっていると理解してください。まずは、お母さんがむやみに不安がったり恐がったりしないこと。そして、お母さん自身も一人にならないでください。被災した方々、友人、仲間…そして日本中の人たちがあなたと一緒にいます。決して見放すことはありません。痛みを共有し、祈りと励ましを送っていることを忘れないでください。お母さんの安心感が子どもに伝わっていきます。


★震災後アートセラピーを行うにあたっての留意点
(1)無理に絵を描かせようとしないこと
(2)まず、子どもの意志を尊重し、描きたい場合は自由に描かせること
(テーマ等を指示しない)
(3)絵を否定したり、批判したりしないこと
(4)よく話を聞くこと


★震災後のアートセラピー

(1)絵を描きたがる子どもへの対応法

震災後、自然と絵を描きたいと訴えてくる子がいます。そういう子には画材を与えてください。描きたいときが、その子が震災で負った心的外傷によるストレスを解消するための治癒力が働くときです。好きなだけ、好きなように描かせてあげます。そして、いつも描く絵と違う絵、違った色を使ったとしても安心してください。震災の悲惨な場面や色がなかったりする絵は親を不安にさせます。しかし、その色と形が、子どもにとって必要だから描くのです。このことを覚えておいてください。何枚も描いていくうちに、自然と絵は変わっていきます。その流れを受容し、一緒にいてあげてください。


(2)絵が嫌いな子、絵を描こうとしない子

震災直後は、絵を描こうとしない場合が多いです。絵を嫌いな子は尚更ですから、描くことを強要しないでください。ある子は心的外傷を、運動や遊び、ゲーム、音楽、動物とのふれあい等で自然と発散していきます。無理に、絵を描かせる必要はありません。子どもが好きなものに集中する中で、浄化が自然と起こるのを見ていてあげてください。

また、絵が好きな子でも、描きたくない時期が来るときがあります。そういう時は、次の回復の段階を模索しているときなので、そっと見守ってあげることが大切です。やがて、次のテーマや形の絵が表れてきます。


(3)絵を描きたくなる導入方法

子どもは、創造・表現の天才です。そして、楽しい遊びが大好きです。ゲーム感覚や競争・運動を取り入れたカタルシス・アートは、どんな子どもも参加したくなるような魅力的なアートセラピーの手法です。そして、この手法は、短期間で、子どもの震災後の恐怖感・緊張・不安感を、身体や感情から取り除くことができます。但し、この手法は、事前に子どもたちと関係性をつけておくことが条件になります。事前に鬼ごっこやかくれんぼ、スポーツ、紙芝居、クイズ等で仲良くなってから行うことが望ましいです。

*カタルシス・アートのやり方について知りたい方は、個別にお問い合わせください。
震災後、カタルシス・アートを行った方の体験談がありますので、ご覧ください。

もし、関係性をつける時間がない場合は、「絵を描いてみる?」と聞いてOKであれば、自由に描いてもらいます。どんな絵を描いたとしても、その絵を褒め、励まし、一緒にいて受容してあげます。この場合の注意ですが、元気の出る絵、勇気づけの絵、明るい絵を促して描くことはやめてください。なぜなら、震災で子どもの心は傷ついているからです。まずは、子どもの心に添うことが肝要です。

*絵の具体的な描かせ方について知りたい方は、個別にお問い合わせください。

(4)被災地以外の子どもたち

被災はしていないけれど不安を訴える子どもについては、9割が親の不安が原因です。子どもが不安にならないようにテレビの見過ぎ、風評等に惑わされないよう注意してください。子どもは、どんなことでも遊びに変える天才です。好きな物に集中させてあげることで、この時期を乗り越えることができます。地震をお舟ごっこのように楽しんだり、地震を怪獣と見立てて創造する遊びにつきあってあげてください。そして、絵は、子どもの心を解放する良いアイテムです。クレパスなどを用いて激しく強く、短時間に線をなぐり描きさせるゲーム等と取り入れると夢中になり、元気になりますよ! しかし、これも継続的なケアができるよいいですね。
 

(5)専門家への相談

子どもの恐怖感や不安感、引きこもりが長期化する場合、または家族内での対処がむずかしい場合は、医学的見地から精神科医に、そして心理学的見地から臨床心理士や経験のあるカウンセラーに相談することをお勧めいたします。早い対処が子どもの心を助けることになりますので、ヘルプを恐れないでください



★震災アートセラピー豆知識Q&A (みなさんの質問にお答えします。ご質問がある場合は、info@aurora-shakti.com まで、お知らせください

Q1.被災地の9歳の女の子です。なぐり書きでピンク色を使わなくなったのに気がつきました。絵にストレスが表れると耳にしたことがありますが、どうしたらよいでしょうか?

A.震災後ブルー系や濁った色、灰色系統の色を使ったり、または無彩色の絵を描くことがあります。これは、ごく自然なことなので、お母さまは安心してください。被災した子どもが身体で覚えているストレスを発散するために、自然と自分で行っているアートセラピーなので、見守ってあげてください。時期がくると、また、いつもの絵になりますよ。


Q2.震災後、子どもが青い海や濁った色の家ばかりを描いています。親が見て不安になってしまいます。このままでいいのでしょうか?

A.こどもは不安を強調して絵の中に表現している場合があります。描くことで、心のストレスを発散するためです。どうぞ、その絵を見て、親が不安にならないでください。震災後の絵を描くプロセスとして自然なものなので、安心して眺めていてください。親の不安から、あえて「元気が出る絵を描こうよ」などとテーマを与えることは禁物です。


Q3.10才の男の子ですが、瓦礫や地震の絵ばかり。あまりにも悲惨な絵を描くのですが、どうしたらよいでしょうか?

A.その子が描きたいものを描かせてください。そして、よくお話を聞いてあげてください。過度に反応したり、批判したり、否定したり、操作したり、指示しないことが大切です。


Q4.震災を契機に全く絵を描かなくなりました。どうしたらよいでしょう?

A.絵を描くには、当たり前のことですが、心の準備性が必要です。被災し、生活用品が不足したり、環境が大きく変わってしまって、子どもに絵を描く心の余裕がない場合があります。そうした子供は、環境上の変化によって準備が整えば、また描き始めます。しかし、一方で恐怖体験を身体で持ってしまい、心を開けなくなってしまった場合もあります。その場合は、抱きしめてあげたり、待ってあげることが必要です。強要してはいけません。まずは、子供の心に添うこと! すぐに対処しようと思って、この子は異常な子ではないかと思い、専門家に直行するのも危険です。


Q5.震災後、描画は子供の心をセラピーするアイテムとしてよいと聞いていますが、どのようにしたらよいでしょうか?

A.前述したところを参照してください。親ができることは、子供の絵を批判しない、批評しないで、よく話を聞いて、絵が描きたければ自由に描かせてあげるだけで結構です。それが、自然と自然治癒力を促し、心の傷を治癒していく方向に向かっていきます。


Q6.子供が、被災者を鼓舞し、元気になるようなポスターを描いたり、はしゃぎすぎたり、明るすぎたりします。無理をしているようで少々不安ですが、このままでよいでしょうか?

A.子供は、いち早く大人の心の状態に反応します。親が不安や恐怖感を持っていると、むしろ、親の要求をいち早く察し、親を元気づけようとし、明るくふるまい、はしゃいだりする子供も表れます。絵も、いつもよりしっかりした絵を描いたり、ピンクやオレンジなどを使ってはしゃいでいるように見える絵、または親や地域の元気づけのポスターを描く子もいます。はしゃぎすぎたり元気すぎたりするのも、すべて被災した子供の心に起きている反応の一つと思ってください。過度にはしゃぐ場合は、子供の心の奥底に不安が隠れている場合もあるのでしっかりと抱きとめてあげてください。また、親がしっかり親の役割をとることも必要なことがあります。いつまでも、子供が明るく元気でいい子であることに無理していさせないようにすることも親の役割としてとても大切なことです。

また、大人の要求で、被災を後世に伝えるために写生などを子どもに強要しないでください。それによって、深く心の傷をつくってしまうことにもなりかねません。


Q7.被災後、妖怪が家やビルを潰す絵を描いたり、骸骨が人をひっぱっているという絵を何枚も描くのですが、このままでよいのでしょうか?

A.子供の不安の表れと絵による適応の仕方のバリエーションとしてとらえてください。自然な形で、こういう絵を描くことで、自分の不安や恐怖感を絵の中で発散しています。子供の絵はあなたへのプレゼントです。あなたとの関係性がついていて、安心してこの絵をプレゼントしてくれたことを受け止め、よく話を聞いてあげてください。


Q8.アートセラピーを学んだ者ですが、どんなテクニックを被災者に用いればよいのでしょうか?

A.前述したことを参考にしてください。あくまで子どもの心を大切に扱ってください。アートセラピーの技法のいくつかは心理テストの補助道具として判定の意味合いがあります。むやみに子どもの心をテストしたりすることは返って逆効果になることもありますので、注意してください。


オーロラ代表・アートセラピスト 加藤るり子



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